横尾さんが大好きだった
横尾さんのこと、世界で1番大好きだった。
こんなに好きになった人はいなかった。あの頃何度も横尾さんを思って泣いた。
他のグループに惹かれても、彼氏がいても、決して変わらなかった。横尾さんがくれるときめきの代わりはこの世界中のどこにも無かった。
ずっと信じていた。優しくて真面目で気が利いて思いやりがあって。誰も気づかないようなところまで気を遣える横尾さんはきっと、カメラに映らないところでも私の好きな横尾さんなんだって。
横尾さんと出会ってから、私の心の支えは横尾さんでした。
私の好きな横尾さんは幻想でした。
信じていた頃は、幻想でもいいと思っていた。それでも横尾さんがいいって。でもそれは知らなかったから、何も知らなかったから、私の好きな横尾さんが真実の横尾さんかもしれない可能性があったから、だから信じれた。アイドルってそういうものだと思う。
知らないから信じれるんだよ。
私はキスマイが売れてほしい、横尾さんが人気になってほしい、だから横尾さんが関わるものにお金を払うっていうスタンスでは無かった。
私の好きな横尾さんが見たくてお金を払ってた。好みじゃないものは買ってなかったから、私が横尾さんに費やしたお金と時間を返してくれとは思わない。
本当に楽しかったし、私の支えは横尾さんだったから、あの頃費やしたお金も時間も無駄だったとは思わない。むしろ私に夢を見せてくれてありがとうと思っている。
でも。
夢を売っている以上、決して現実を見せないで欲しかった。ずっと夢を見させて欲しかった。
横尾さん、見てますか?
私は悲しいです。勝手に信じて勝手に傷ついてるのかもしれないけど、辛いです。
横尾さんはアイドルを真剣にしてたのか適当にしてたのか、真実は知らないけど、私は知らなくてよかった。
真実なんて、現実なんて、アイドルに必要ない。夢だけ見ていたかった。ただただ横尾さんが輝いている瞬間を見ていたかった。
1度夢から覚めてしまったら、真実を知ってしまったら、もう戻れないです。
今の私は横尾さんに何をして欲しいのか分かりません。きっと横尾さんが何もしても私はもう2度とあの頃のような夢の中には戻れないと思います。
悲しいです。ひたすらに。横尾さんが大好きでした。